58章  「人と意識界の関わり」 by マクラーゼ 


  肉体と意識界との係わり合いをお話いたしましょう。


 人の体というのは自然のリズム、日が昇り、そして活動をし、日が沈む頃には、月が支配する、

そして、月の活動がピークになったとき、人びとは眠りの世界に入ってゆく。


 このような自然のサイクルというものを、私たちは、この太陽系の中で、

進化適応するために、あらゆる環境に適応できるように、

長い年月をかけて学習してきました。


 それは人のみならず、動物、植物、鉱物、この地球上のすべてのものが、

この太陽系空間の中で、そのリズムに適応するように、「適応性」という学びを、

蓄積してきたのです。


 その自然界のリズムのなかに、あなた方の意識界も、意識空間も、

同じように出来上がってしまったのです。


 人の意識が創りあげる意識空間、それらは、あなた方が「思う」ということ、

その「思う」行為が発生するエネルギーそのものが、意識空間に蓄積されて、

あらゆる意識の情報として、蓄えられてゆくのです。


 それを「アカシックレコード」と申しております。


 長い年月をかけて、意識空間に、様々な情報が蓄積していったのです。

 その中には、あらゆる思いの蓄積であるわけですから、

 すべての思いが実現したわけでもなく、すべてが混在して、

意識界に存在してしまうのです。


 その意識界にも、ポジティブな意識の流れと、

ネガティブな意識の流れが生まれてしまうのです。

 二つの階層ができてしまうのです。


 それは、あなた方の体が「覚醒」と「沈静」というリズムを繰り返しているように、

意識界も、「ポジティブな意識」と「ネガティブな意識」の、

二つの層が生まれてしまうのです。

 それを、一般には「アカシックレコード」と呼んでおります。



 ポジティブな層も、ネガティブな層もございますが、

全てが実現したというわけではなくて、実現されていない想念も、残存してしまうのです。

 しかし、その情報は、ある目的を達成するまで永遠に残存してしまうのです。


つまり、「一度想念して、意志を持った意識というのは、

目的を実現するまで、残留してしまう」のです。

 それが、過去、現在、未来という時間軸のなかに、働きかけを行うのです。


 どの時代であろうと、それを実現すればいいわけです。

 つまり、目的意識が過去の歴史に表れることもあるし、未来軸に表れることもある。

 また、現在に、このまま投影されることもある…。


 それは、様々な条件があり、条件を満たさない限りは、

現実化しないようになっているのです。


 ただ、ポジティブ流と、ネガティブ流の、流れのバランスというのがあり、

このバランスを壊さないで物事を現実化させ、そして、全体を進化させてゆく、


 そのような流れの法則に従っているのであれば、これを自然の摂理と申しますが、

あらゆることにバランスをとるという、そして、自然をあるがままに保つという、

「宇宙一定バランス」が、すべてを調和に導いてゆくのです。


 極端な意識の流れは、また逆の、逆極性を持つ、極端な意識の流れによって、

キャンセルされ、中和されてゆくのです。

 ネガティブな予言が当たらないのは、この中和作用によるものなのです。


 自然を存続させるために、ネガティブ意識を増幅させないために、

中和作用が働くようになっているのです。


 「カルマ」とて同じ。あまり極端なカルマに対しては、急激に表れないように、

その人の人生のなかに、断片的にカルマ反応が出るようにプログラムされてゆくのです。


 これが、自然を、極端なアンバランスを招かないための「バランス」なのです。


 人びとは起きているあいだ、覚醒しているあいだ、活動しているあいだ、

それは脳の作用によって、強い活動電流が与えられます。

 そして人は意識を覚醒させよう、覚醒させようと、働きかけが行われるのです。


 この覚醒作用が高じれば高じるほど、高まれば高まるほど、

意識の覚醒につながる。


 そのために人は高い領域、覚醒の領域を求めようとするわけです。


 そしてその、上昇する覚醒の至高のなかに、至福があり、エクスタシーが訪れる。

 それを求めてゆくのです。それが、人の進化をもたらすことになっているのです。


 これが一つのポジティブな流れそのものに乗っている、

ということであるといえるでしょう。

 この上昇志向を、「アセンション」と呼んでいるのです。


 「アセンション」というものは、終わりなきもの。永遠に上昇してゆくものなのです。


 アセンションに停滞があれば、意識の進化は停滞し、宇宙の進化も停滞してしまうのです。

 常に先を求めて進化してゆくべきものなのです。

 そこに、留まるところはまったくないということを、知って欲しいと思います。


 アセンションのレベルに制限を持たせるのではなくて、常に新しい次元へとのぼってゆく

上昇志向をもって欲しいと思います。

 その志向が、意識が、意識界にも投影されてゆくのです。


 意識界は意志の集約体です。だからこそ、高い高い上昇志向を持つ意識があればあるほど、

意識の世界はさらに進化してゆくようになっているのです。


 あなた方の活動の時間、そして眠りにつく睡眠の時間、それはちょうど、

あなた方が肉体を中継して、三次元的な空間と、意識界との空間を、

行き来しているということになるのです。


 「波動の感知」というのは、肉体の意識から、肉体感覚から、

意識をはずせれば、はずせるほど、意識空間の情報は広がるようになっているのです。


 そこにはあらゆる意識空間と連結できる状況になりうるのです。

 古来から、肉体感覚を統制し、それも強い精神集中と、厳しい修行の中で、

肉体感覚を統制し、意識空間に、如何にして入るか。それを昔の人は行っていったのです。


 三次元的な意識に留められればられるほど、波動感覚は薄れてきます。


 波動感覚というのは、肉体の束縛からはずれ、感覚で物事をつかむ。

 感覚で、意識空間をつかむ。その手法に過ぎないのです。


 逆を言えば、あなた方の眠っている時間帯そのものが、

意識空間へ旅しているということを、申し上げておきたいと思います。


 日々の睡眠の中で、深い深い睡眠に入ったとき、あなた方は地場というものを、

完全に無くしてゆくのです。そのときに意識空間の、

あらゆる情報にアクセスしているのです。


 その情報が、過去のものであり、現在のものであり、未来のものである。

 いろいろな情報が、あなたの持ち合わせている波動レベルに、引き寄せられてくるのです。


 そしてそれを、夢という形で見させたり、日々の活動の中で、

生活のなかに、様々な出来事や、人との係わり合い、出来事のなかに投影させてゆくのです。


 そのことによって、あなた自身も気づきをもたらすように、

働きかけを日々行っているのです。


 つまり、「生きるということが、如何に意識界を成長させる、要因になるか。

 そして、自己の魂の成長になるか」を、よく知って欲しいとおもいます。


 「生きることの大切さ」、この、生きていることの経験、積み重ねが、

意識界での波動を決めるからです。



 カルマ反応というのは、この意識界の情報の、肉体次元への投影を言うのです。

 あらゆる情報が混在して、存在しておりますけれども、あなたの意識の磁石が、

必要なものを引き寄せてくる。そして現実のなかに、投影されてくる。


 そして、現実に投影されたものが、また、意識界にフィードバックされてゆく…。

 このような相互関係が成り立っているということを、知って欲しいと思います。



 意識空間は時間軸というのは、同時存在しております。

 過去、現在、未来、すべての時間軸が「一瞬」のなかに畳み込まれて、

存在しているからです。

 なぜかというと、地場意識が存在しない空間であるからです。

 だからこそ「一瞬」のなかにすべてがあるのです。


 それを肉体次元に於いて、如何に感覚を統制するかを、かつての禅宗の僧や、

ヨガの修行者が行なってきたのです。すべて一理あることなのです。


 肉体の感覚に縛られない意識空間に、離脱する方法を編み出していったのです。

 そして、あらゆる空間の叡智を引き出していったのです。


 ここで、申し上げたいことは、自我意識をなくし、自我を無にし、

 完全な真空状態に突入すること。そこにすべてがあるということ。

 宇宙のすべてがあるということ。知って欲しいからです。


 自我を無くせば無くすほど、情報量は増えるようになっているのです。

そして、情報の正確度はさらに増すようになっているのです。


 みな、自我が作り出したフィルターで、情報が閉ざされてしまっているのです。


 そのフィルターを無くす処方はただ一つ。

 「自我を完全に無くすこと。自己を無にすること。無の空間に突入すること」。


  そこにすべてがあるということを知って欲しいのです。

 それが、あなた方魂の戻るべきところ、「セイクレッド・スター」にもつながるのです。


 みな、毎日の深い深い眠りに入ったとき、

そこにはまったく自我が存在していない領域なのです。

 そこであなた方は、様々な叡智を吸収し、本来帰るべき所を再発見しているのです。


 その記憶が三次元的な肉体にも投影しているのです。

 だからこそあなた方は、魂の帰るべき故郷を常に求めてゆくのです。

 その求める心、意識が存在するがゆえに、

宇宙はさらに新しい次元へと上昇してゆけるのです。

意識空間も同時に成長していっているのです。


 互いの相互作用によってすべてが、成長するということ。


 脳の情報バルブが全開するとは、自我意識をなくすことに他なりません。

 バルブを開いたとき、あらゆる情報が、流れてくるのです。



 人の体と、意識界の組み合わせというのは、縦と横のような関係になっているのです。

 そして肉体意識のゼロ状態、そして、意識界のゼロ状態。

 その二つが連結されたとき、また、新たなる宇宙空間へと飛翔できるということを、

ここに明らかにしたいと思います。


 それが、すべての宇宙の進化につながるもの。

 創造につながるものであるということお伝えしたいと思います。


 意識界も、肉体なくしては存在し得ぬもの。

 また肉体も、意識界なしでは存在し得ぬもの。


 この二つの相互作用をよく理解され、そのバランスのなかに

「生き、生かされしものがあるということ」、よく理解して欲しいと思います。


 以上マクラーゼからでした。



☆まとめ

@ 自己を「無」に、近づければ近づけるほど、肉体の拘束から外れ、

  「全ての全て」と一体となる。


A 三次元的身体を維持するために、「意識界のバルブ」はコントロールされ、

  ほとんどが閉ざされたままであるが、肉体感覚が「無」に等しい状態となれたとき、

  「意識界のバルブ」は全開する。


B 深い催眠状態は、無自我に等しい状態であり、人はみな、無自覚ではあるが、

  「全ての全て」に還っていること。

  この深い睡眠状態から、意識空間の情報をアクセスして、

  覚醒時の現象へと投影していること。


C ヨガや禅などによる肉体感覚と、無我の状態へと至る永年の鍛錬は、

  意識界のバルブを全開させ、アカシックへの扉を開く技法の一つである。


D 自然に循環のサイクルがあるように、人にも昼(活動)と、

  夜(睡眠)のサイクルの中で、三次元世界と意識世界との相互作用をもたらし、

  全体とのバランスを保っていること。


E 人の心の状態に、ポジティブ、ネガティブがあるように、アカシックレコードにも、

  ポジティブ流と、ネガティブ流があり、如何なる想念も、

  これら二つの流れのどちらかに記憶、蓄積されてゆくこと。


  これらの蓄積された想念は、波動同調する者へとフィードバックされ、

  現象界の人の意識の働き(エネルギー)によってのみ、バランスを取ることができること。


  これらの相互作用が全体を成長、進化させる原動力となり、

  「生きることの意味」にもつながるのである。


F アセンション(上昇)とは、常にアセンションを続けることであり、

  停滞はあり得ないこと。停滞なく進化、成長するが故に、

宇宙全体は密度を増してゆくのである。




 

 
Home Sacred Star Energy Goods 無玄堂 E-Mail