『セイクレッド・スター』

~魂の故郷への旅立ち~

1 理論編

第44章   「魂の仕組み」          by エル・カンタレーネ 

 魂とは何か?

 これは人類の永遠の課題でしょう。


 いろいろな哲学家、宗教家の世界では、「魂とは何か」を、長い年月を費やして、

人々は、探求してきました。これは永遠の謎かもしれません。


 しかし、昔からいわれている通り、「魂は永遠に不滅」です。

「転生輪廻のサイクル」を、地球上では、繰り返しているということも、事実なのです。


 その魂というものが、どのようにつくられ、そして、どのようなシステムで、

皆さまの意識につながっているのか、明らかにしないと、いけないときがきました。



 魂というものは、もともとは、すべてが集まった意識、集合意識、集約体、

全部が集まったものをさします。


“宇宙の意識全体が、魂であるということ”。

これは、いろいろな人たちが言っている通りです。

 真実の一端を、つかんでいる証拠でもあるわけです。その通りなのです。


 自分の中にすべてがある。すべての中に自分がある。どちらも真実です。


 「宇宙のなかの、自分」、「自分のなかの、宇宙」。

 それを、別の言い方をすると、「外宇宙」、「内宇宙」。

そのような捉え方も、よいはずです。また、

「陰中陽」、「陽中陰」という表現でも、良いと思います。


 ということであれば、自分からみた、外の宇宙、そして内なる宇宙。

これを、「内中外」、「外中内」という表現で言ってもよいのです。

ただ、みる側の位置と、表現が、違うだけで、どちらも真実なのですから…。


 あなたの中に、すべてがあるとすると、すべての中にも、あなたがあるわけです。


 そのような中における魂とは、如何なるものでしょうか? 

 ちょっと考えてみてください。


 魂というのが、

それぞれが固有の性質を持ち、それぞれの特性(特質)を持ち、

一人の魂として、特性を持って、違った転生を繰り返す。そのように伝えられています。


 そのために、「付着したカルマを取り払うために、転生せざるを得ない」というふうに、

皆さまは、 捉えていると思います。

 それは、仏教的なものごとの捉え方、「魂」永遠不滅の弊害でもあるのです。


 そのように、あなた方の意識に、転生を繰り返さないといけないという、

因果性に囚われた結果が、転生輪廻、生まれ変わり、という現象が発生するからです。


 実を申しますと、「魂には、転生輪廻は存在しておりません」。


 それは、あなた方の意識がそう捉えているから。

 地球のなかの、ものごとの捉え方、既成概念、固定概念に過ぎないのです。


 誤った観念を、うえつけられ、長い、長い間、その迷妄から越えられないでいるのが、

あなた方、今の人類なのです。


 様々な制約から、既成概念から、未だに、これを越えられないでいるのです。


 その、固定概念を越えられない限り、

最初に申し上げました、「宇宙の中の私」、「私の中の宇宙」。という、

ものごとの捉え方が、不可能なのです。いつになっても、そこからは越えられないのです。



 この既成概念を越えるには、まだまだ、時間がかかるかもしれません。

 カルマがあるとか、前世の因縁だとか、過去の報いがこうなったとか。

 原因結果論に、すべてのものごとを捉える限り、そこから越えられないのです。


 本当は、「あなた方の魂のなかに、すべてがある」のに、まだまだ越えられないのです。


 これは、地球のなかにある、周回想念の強い磁場が、

これらの、自らがつくり出した想念帯として、残留して、その枠から越えられないのです。


 それが、あまりに強すぎるがために、どうしても「転生せざるを得ない」という、

事実が発生してしまうのです。カルマが、カルマを生み、

その渦の中で、また、カルマを生んでしまうのです。

 これではいつまでたっても、鼬ごっこに過ぎないということに、

気づいて欲しいと思います。


 本当は、あなた方の魂、東洋哲学に「タオ」というのがありますが、

陰と陽、「陰中陽あり、陽中陰あり」、という、言葉の通り、

「あなた方の魂の、意識のなかに、すべてがある」のです。


 そこまで到達するまでには、まだまだ、それぞれの意識変革が必要でしょう。

 様々なプロセスを踏まなければ、このことの本質が、理解されないのでしょう。

 まことに残念なのですけれども。


 皆さまは、個別の魂として創られたのではなくて、

すべてを持って、みな、生まれてきているのです。


 転生という枠の中で、積もりにつもった心の癖というものが、

魂の成長を、阻害しているのです。今の地球の、固定概念に捉われる限り、

カルマ論からは越えられないでしょう。

 これからの時代、いち早く、その固定概念から脱出されることを、願っております。



 さて、肉体の魂の組成というものは、

生理学上どういうふうになっているのかをお答えいたしたいと思います。

 これがひとつ、魂の解明のヒントとなれば、非常に喜ばしいことでもありますので…。


 あなた方が、人生において様々なことを学習し、体験し、経験を蓄積する。

それらのプロセスによって、その記憶は、大脳生理学ではご存知のように、

脳の中に蓄積されてゆきます。その、メモリーバンクというものは、

脳の、神経ニューロンが媒体となっているのは、ご存じでしょう。


 そして、それは、「脳内の水分」に、あらゆる情報が蓄積されているわけです。

すべて経験したこと、体験したこと、すべてがです。一


 生をかけて、様々な情報を蓄積するのです。

 感じたこと、みたこと、うれしかったこと、悲しかったこと、

すべてが記憶されていくのです。それも、波動レベルで記憶していくのです。


 そして、あなた方が一生を終え、魂となったときに、

肉体を離れる、というプロセスを踏むのですが、

 肉体を離れるプロセスは、「クンダリーニ」という、尾てい骨のところにある、

「強力なエネルギーの上昇」という形で、あらゆる記憶形態が、「昇華」されてゆきます。


 「体の基底部より、脳の中心部にある“松果体”のなかに、クンダリーニの、

エネルギーが突入したときに、これまで体をなしていた、不要な分子、原子は分解され、

必要ではなくなってゆくのです。」


 そして、不要なものを全部取り除いたとき、取り払ったとき、

あなた方の、一生の経験のメモリーは、みなエネルギー波動として、残留してゆくのです。


 その、残留したエネルギー波動のかたまり、それを「魂」と呼んでいるのです。


 それが、個人の一生の体験を蓄積した魂、魂の属性というものを、

持つようになるのです。魂も、固有の特性を持ってしまうのです。


 その固有の魂が、また別の人の魂へと、別の人の肉体に入り込むのです。

 これが合体という形で、また別の人生を歩んでゆく。


 新しい人に、入り込んだとき、それを、「転生・ウォークイン」と、

呼んでもいいかもしれません。


そのような形でしか、本来の姿に気づくことができないのです。


 もっと学習を積んで、別の人生を歩んでみたい。そのような意識を持つが故に、

別の人の肉体に合体して、学習してゆくのです。


 その選択は、それぞれの魂が、合体した側、合体された側の魂の選択に、

一任されています。死後、ふたつの魂に分かれてもいいし、

ひとつになっても、それは、自由選択にまかされているのです。


 結局、多くの人生を体験し、せざるを得なくなるのは、“すべてを知るため”なのです。

 あなたの中に、すべてがあるのですから。


 個の魂の中に、すべてがあるのを気づくために、長い長い道のりを、

繰り返してゆくのです。


 すべてを知るためには、すべてを体験しないといけない。

それは、肉体を持つ限り、ひとつの障壁となっているのかもしれません。



 「肉体の次元を越えられて、もっと違った世界を、

常に、みつめていられるようになれば、何度も、何度も、

転生・ウォークインする必要は、ないのです。


そして“すべてのすべて。 ありてある”という、意識を持った、

魂に、成長することが、今こうして、生きている証しなのです。

 そして、最終的には「ワンネス」という意識に、到達していくのです。



 その、ひとつひとつの段階に、階段を上るように、一歩一歩進んでいく。

 それをアセンションのプロセス、とよんでいいと思います。


 ひとつひとつ、段階をあがっていくしかないです。

 もちろん魂、それぞれの魂の気づきによっては、二、三段とばして、

上昇することも可能です。


 できる限り、最短コースを、とれればいいのですけれども、

道草をくってしまう魂もいるのです。

 本当は、すべての魂が、「 ひとつの意識、宇宙の意識が反映した 」、

ただそれだけなのですけれども…。


 こんなに無数に、魂が個性化してしまったのでは、

地球が、本来のワンネスから遠ざかってしまった、ということの、

大きな証拠でしょう。


 本当、こんなに多くの魂を、増殖させて、複雑性を増す必要はないのです。


 ひとつの魂であっても、十分なのですけれども、

地球では、それが不可能となっていったのです。



 宇宙の進化の、正しい方向性からみると、地球は、逆の方向へ進んでしまったのです。

別の言いかたをすると、「退化」なのです。


 いち早く、魂の進化の方向へ、方向転換してほしいものです。

 それに気づいた、魂の集団がたくさんおります。


 ひとつの魂では、急速な進化が不可能なために、

二つの魂、あるいは四つの魂、五つの魂、たくさんの魂が、協力しあって進化を速める、

そのような方法をとっている、魂のグループがあります。


 これをあなた方は、ツインソウルとか、グループソウルとか呼んでいるのです。

これも自由選択。できる限りはやく、「ワンネス」へ近づくための、

手段方法を、選択しているに過ぎないのです。


 魂の相互協力が、エネルギー密度を高め、成長を加速するからです。

あなた方の周囲の人、友人、知人、両親、夫婦、子供なども、

そのように、一緒に成長するために、今を、共に生きているということを、

知っていただきたいと思います。



 また、よく、ニューエイジでは、ハイアーセルフという表現を、耳にしますが、

ハイアーセルフというのは、「自分の意識の成長をサポートする、自己の高い存在」として、

解釈されておりますが、実をいいますと、


“ハイアーセルフは、自己の意識の、投影されたシャドウのような存在、つまり、

「自分自身の、虚の存在」であり、対極するエネルギーでもって、自己のあり方が、

自然の法則に沿って、進化するためのエネルギー体”をいいます。


 その対極の意識体は、自分自身、「自らから作り出した意識体」なのです。


 色々と、天使であるとか、聖霊であるとか、唱える人がいますが、あくまでも、

“自己の意識、あるいは、それ以上のエネルギー体、意識体に繋がることは、

エネルギーの同調法則からして無理”なのです。


 「実の自己」と「虚の自己」が、一体になって、中性バランスを達成して、

エネルギーが、中性化したあとで「次の自己の存在」が、発生するのです。



 それを、ワンネスに到達するまで、階段を上ってゆくのです。

これをアセンションの階梯と呼びます。


本来はひとつであったのです。

あなた方の魂の中に、すべてがあるのですから…。


 その、長い階段を一歩一歩、上っていっているのです。



 そして、長い長いプロセスは、「気づいた時からもう必要としない」ということに、

早く気づいてほしいと思います。


 地球での長い歴史上培われてきた、「既成概念」から、はずれてほしいのです。


 そうすると、地球人は「宇宙意識」の中に、入り込むことが出来るのです。






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